AGF-Tk工法

山岳トンネルで適用される補助工法 (端末管事前撤去型AGF工法)

NETIS登録番号 CB-150001-VE
AGF-Tk工法
【特長】

掘削時の端末管切断撤去が不要なため、

撤去の衝撃による地山の抜け落ちや周辺の緩みなどの懸念がなく

端末管の再使用もできることから、コスト低減も可能となります。

掘削断面内の端末管を引抜き、掘削時の地山への影響を低減

 AGF-Tk工法は、鋼管設置時に専用の治具を使用して、端末管を中間管から引抜く工法です。
 掘削時の端末管切断撤去が不要なため、撤去の衝撃による地山の抜け落ちや周辺の緩みなどの懸念がなく、端末管の再使用もできることから、コスト低減も可能となります。

 

■従来型AGF工法とAGF-Tk工法との施工比較

 AGF-Tk工法は、掘削時に断面内に存在する端末管を撤去する従来型と異なり、鋼管設置時に端末管を前方の管から引抜いて注入改良を行います。
 トンネル周辺地山の抜け落ちを低減、端末管の再使用も可能です。

21_AGF-Tk_VE210330_比較図

■試験施工による効果の確認

 同一断面でAGF-Tk工法・従来型AGF工法を半断面ずつ施工、目視と三次元レーザースキャナにより掘削直後の切羽の状況を観察したところ、AGF-Tk工法は、従来型に比べ掘削時の地山への影響が小さく、抜け落ち量の低減が確認されました。

【従来型AGF工法 】
端末管撤去の衝撃で地山の抜け落ちによる余掘り発生
■ 切羽周辺地山の緩み→大
【AGF-Tk工法】
端末管撤去後の注入による地山改良効果あり
■ 掘削時の端末管撤去が不要 → 地山の抜け落ち:少
■ 切羽周辺地山の緩み → 小

21_AGF-Tk_VE210330_掘削後の切羽の目視確認 

掘削後の切羽の目視確認

21_AGF-Tk_VE210330_形状確認

三次元レーザースキャナによる形状確認

■抜け落ち量の比較

 3次元レーザースキャナを使用して抜け落ち量を比較した結果、1~3基までの合計で、従来型に比べ約53%低減することができました。

21_AGF-Tk_VE210330_抜け落ち量

■端末管再利用

 AGF-Tk工法では、端末管の4回以上の再使用が可能となるため、産業廃棄物処分量を低減するほか、リサイクルも可能であり、コスト削減にもつながります。

21_AGF-Tk_VE210330_端末管再利用

■適用事例(道路トンネル工事 和歌山市内)

 礫主体の粘着力が小さく緩い未固結の盛土地盤内でのトンネル掘削工事。本工法の適用により地山への影響を低減し、抜け落ちを抑制しました。端末管の再利用により産業廃棄物の減量も実現しています。

21_AGF-Tk_VE210330_適用事例

盛土区間の切羽状況

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